12歳が妥協を覚えるには、まだ早い【エピソード17】

12歳が妥協を覚えるには、まだ早い【エピソード17】
「妥協」この言葉の誘惑に何度負けそうになった事か・・・。
息子ちゃんが剣道をしている時も常に言い続けたのは、
「ゴール設定をきちんとしなさい!」
でした。
当たり前と言えば、当たり前なのですが、意外にこのゴール設定をしないで物事をスタートする大人や子供さんを見かけることがあります。
または、ゴール設定をしているんだけれでも、そのゴールが大き過ぎる場合があります。
例えば、『私立中学に行く』
このゴール設定では、自分とゴールとの距離もわからなければ、成長のスピードが正しいのかも分かりません。
中学受験で正しいゴール設定は、
『〇〇中学に合格する!』です
これを決めてから全てがスタートします。逆に言えば、これが無ければ勉強はしているけれども中学受験のスタートにも立っていないのかもしれません。
なぜ最初にゴール設定『〇〇中学に合格する!』が必要なのか?
それは、ゴール設定をする事によってやる事、やらなければならない事が全く違ってくるのです。
なので、最初に親が決めたゴールではなく、子供と一緒にこの為なら本気で頑張れる!と思える様な志望校を見つける事が大切になります。→行きたい学校を探そう大作戦【エピソード1】
これは、私と息子ちゃんの経験談ですが、
息子ちゃん小学校1年生で剣道をスタートした時に全く剣道の経験がない私が決めた目標は、
「小学校の内に全国大会の凄さを経験して欲しい」「その世界の同世代の人の凄さを体感して欲しい」
でした。
最初全く未経験の私は、近所の警察署の主宰する剣道教室に週2回息子ちゃんを通わせていました。
他の教室(道場)などの存在すら知らずに3年生まで通わせていました。
しかし、息子ちゃんを含め同じ教室の子供さんはみんな区の大会でも都の大会でも2回戦か3回戦では敗北していました。
そこで初めて、何でこんな強い子がいるんだろう???と思い。
勇気を出して、強い子の親御さんに聞いてみると、どうやら強い子供さんはみんな週に4日か5日の練習のある団体に所属している事がわかりました。
なるほど〜。確かに週に2日練習するだけでは到底全国には行けないんだな・・・。と考え、色々な人に教えてもらい息子ちゃんが通える週5日の団体を見つけそこに移りました。
これが一番大きなターニングポイントになりました。
当然ですが、『楽しくスポーツをしたい!』が目標ならばそこまでする必要はありません。
しかし、『全国を経験したい!』が目標ならば今の現状では到底たどり着く事ができません。
目標が、とるべき行動を教えてくれるのだと思います。
中学受験でも同じですが、『御三家に合格する』と言う目標と『偏差値50の志望校に合格する』と言う目標ではやるべき事は全く変わってきます。
全ての行動は、目標からの逆算でしかありません。
頂上の果てしなさにくじけそうになる
『志望校を変えようか・・・。』
受験中毎月いや毎週考えてしまっていたかもしれませんw
現状の学力と志望校合格までの学力の差にいつも打ちひしがれていました。
『このままじゃ無理だ・・・。でもこれ以上させるのは無理かも・・・。』
常に葛藤していました。
模試の結果が返ってくる度に本当に打ちひしがれていました(あれだけ気にするなと言っておきながらw)
しかし、私にもある強い決意がありました。
それは、『ゴールは絶対変えない!』『第一志望は譲らない!』です。
合格までに必要な知識と現状の差に悩みながらも、心の中でいつもこの言葉を呟いていました。
それがもう一つの信念で、
12歳が妥協を覚えるには早すぎる!
小学校6年生(11歳or 12歳)が、何かにチャレンジする時に妥協を覚えるにはあまりにも早すぎる年齢ではないでしょうか。
大人になれば嫌ほど妥協しなければいけない場面はやってきますw
私は息子ちゃんが11歳や12歳から妥協を覚えて、今後の人生にプラスになるとは到底思えませんでした。
しかも、自分で決めた目標です。
受からないかもしれない。でも一度決めた事を途中で変える経験よりは、やり抜く経験の方が何倍も大切だと考えました。
なので、初期の時点で落ちれば公立に行かせる覚悟もしていました。
はっきり言えるのは、子供自身が行きたい!と思う学校から二三ランクを落とした学校を志望校にしたからと言ってやる気がアップしたり、ゴールが見えてみるみる真剣に勉強に取り組む様にはなりません。
逆に目標を下げた事によって、本心から行きたいと願った学校を辞めた事によってモチベーションは下がってしまいます。
12歳が挑む中学受験において、目標を下げる『妥協』は百害あって一利なしだと思います。
親も苦しくなり、志望校を変えたくなる気持ちは私も痛いほど分かります。
でも、中学受験と言う経験でより多くの学びを子供さんに与えたいのであれば、しっかりゴールは変えずに走り抜けて下さい。